忍者ブログ

おいしいごはんのつくりかた

マウスつくります(いきものじゃないよ) マイコンはH8 SH7125 でHEW使用(していた) 現在は RX62T でCS+使用

HOME • Admin • Write • Comment
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


この記事はMice Advent Calender 2018の15日目の記事です。
前日の記事はKT33Miceさんの
EAGLEとFusion360の連携(AUTODESKの犬になろう)でした。
部長お疲れさまでした。

私もEagle,Fusion360を使っていますが,いつの間にか連携できるようになったんですね。
参考にして連携して使用していきたいです。
余談ですが,今回の記事を書くにあたってEagleの更新かけたら
見た目も機能も変わっていてビビりました。


0.前置き
久々にブログみたら,前回のブログ更新もMice Advent Calender2017だったようです。
次のブログは来年のAdvent Calenderにならないように,定期的に更新したいですね。
今回は「ステッパマイクロマウス(旧ハーフサイズ)のススメ」
という題でブログを書きます。

オリエンタルモータ様の無償提供でもらえるものと同じモータ
を使用したマイクロマウス(旧ハーフサイズ)(斜め走行もできるよ)であるneu について,
何人かの方から作成のコツを聞かれたり,
構造を参考にして作成していると言ってもらえたりしたので(ありがとうございます),
今回はneuの紹介と共に製作の話をしたいと思います。
特に,ハーフサイズやりたいけどいきなりDCは敷居が高いなぁ…と思っている方の
参入の足掛かりになればうれしいです。

(旧ハーフサイズは今年からマイクロマウス競技,となりましたが
本記事では以下ハーフサイズと呼ばせていただきます)


1.機体紹介と「ステッパハーフはどこまでいけるのか?」について
まず,neuさんの紹介です。


                          /neuだよ!\

全長 60×50[mm]
電源 Hyperion 3セル 25C 240[mAh]
調整用には450[mhA]
マイコン RX62T
センサ SFH4550,ST-1KL3A
モータ PKP213U05A
モータドライバ TB67S149
ジャイロ MPU6000
MRAM MR25H256
2017,18年 戦績
  2017 2018
北信越 3位 -
学生 5位・特別賞 -
東北 5位 -
東日本 8位・特別賞 5位・特別賞
九州 7位 -
中部 - 16位
全日本 決勝15位 11位
その他備考 シード権獲得 ファイナル出場権獲得












特別賞は全てオートスタート関係。-は未参加大会。
こうやって見るとリタイアした大会は無かったんですねと感慨深い。あと中部大会怖い。


折角マウスを作るなら,大会で何かしらの成績をおさめたいと考えている人も多いと思います。
大会成績も絡めたステッパハーフのメリットデメリットは今のところ以下の通りです。

いいところ
全日本ファイナルにも出場できるポテンシャルがある
   (2017年全日本決勝3台でのステッパハーフ最高順位は東北マウス爽の14位でした。
  2018年全日本ファイナルは2台でした。)
・オートスタートに向いた機体なので特別賞も狙える!

わるいところ
・DCマウス達の上位争いに食い込むのは無理
 クラシックの状況を見ていると,
 今後クラシック並みにハーフの参加者が増えると全日本ファイナルは苦しくなるかも…?
 (といいつつクラッシックでも,去年まであった決勝にステッパマウスも出てましたが!)

というわけで,「ハーフステッパはどこまでいけるのか?」については
「俺は宇宙人になるぜ!!!」というのは無理ですが,
全日本ファイナル(決勝)出場
&戦略次第で
特別賞は十分狙えます!
ハーフサイズ初心者参入にもいいのではないかと思います。


2.製作の全体工程
さてさて,このneuさんが生まれるまでにはざっと以下のような工程をたどります。

構想 → 機体設計 → 回路設計 → プログラミング → 大会出場

今回のブログでは「構想 → 機体設計 → 回路設計」までについて
画像等を交えながら触れたいと思います。


3.製作工程
①構想
まずどんなマウスを作りたいかを考えます。
とりあえず今回最初に思ったことは
「オリエンタルモータの無償提供の小さい方のモータ(PKP213U05A)は
 ハーフサイズには正直大きいが,どうにか横に置いたらいい感じになるのでは???」
です。
このモータ,縦に積んで使っている方はいらっしゃいましたが,
横に並べている人を見たことが無かったのです。
折角無償提供でもらえるモータなのでもうちょっといい感じにならないかなぁ
と思うところもありやってみることにしました。

このモータは以前クラシックで使用したこともあり(その時のマウスmodeさん),
モータさえ形に収まれば,まぁどうにか走るだろという気持ちがありました。
ほかにもちょいちょい思いついたことがあったのですが,
あれもこれも叶えるは大変なので,とりあえず優先順位を決めます。

絶対そうする
↑ⅰモータを横に並べる
| ⅱセンサ回りで悩みたくないので安全安心のTPS601とSFH4550を使用
| ⅲ斜め走行ができる
---妥協してもいいの壁---
| ⅳセンサを前後につけたりジャイロ等で迷路の途中でコケても復帰できる
| ⅴしゃべるマウス
↓ⅵ音声認識
できたらいいなぁ

これを目標にして機体設計に入ります。


②機体設計

とりあえずモータの配置が大問題なので,
Fusion360でオリエンタルモータから配布されているモデルを使って考えます。

モータを横に並べた場合,軸に直接ホイールはつけられないので
二つのモータから均等距離の場所に軸を置き,ギアをかませる…という風になります。
この構造は大体一般的な2輪DCと同じなので,
この辺については諸先輩方々のブログ等を参照してください。

さてここで,ⅲ斜め走行ができる
を満たすためにはできる限り横幅を狭くしなくてはなりません。
そこで,こんな感じの配置にしました。

これで横幅がぴったり50mmになります。

 

 
(本当は一番横幅が狭いとしたらこちらですが,
ホイールとギアを収める幅がキツそうなのでやめました)


とりあえず底板は割れなさそうな2mm。
上のモデルに適当に円を置いて以下の制約を考えながら,
ギアとホイール径を決めていきます。
(制約:ホイール軸はモータの境目上におく,ホイールはタイヤも含めモータ軸に接触しない,ホイールはスパーギアより大きい,ホイールはdnanoかminizのタイヤを流用できる大きさ,
車高も適当にいい感じになること。)
特にタイヤとモータ軸の位置が微妙で悩みます。

また,出せる速度とかは別途で雑に計算したものの,
配布されている回転速度-トルク特性図は24Vかけたときのものしかないので,
正直走らせないとわかりません。が,まぁクラシックでは大丈夫だったのでいけるでしょう。

ギアとホイールの大きさ,配置を決定したら,
下板をきちんとⅱのセンサも置ける車体長さにします。
ここでⅳ斜め走行はできるのか?について検証するため
とりあえず厚紙を切って迷路で手でヴぃぃぃぃんと走らせてみます。
…なんとか走れそう。
実際にいけるかとかは速度加速度の限界を考えながらシミュレーションした方がいいのですが,とりあえず放っておきます。

基板の置き場は板マウスにするわけにもいかないので,
無難にマウントの上にねじ止めするような形にしてみました。
そんなこんなでマウント作って肉抜きしたりして以下のような形になりました。
(この肉抜きは軽くするのも目的ですが,モータの放熱の意味もあります。
 長く走らせるとすごくあっちっちになるのです…)


強度を高めるために,下板とマウントの角に傾斜をつけています。
また,モータが入る部分をピッチピチにして設計にしたら
モータが微妙に大きかったので,ちゃんと公差を考えましょう。

  
タイヤ付けていない状態なのでホイールとモータ軸の距離に余裕があるように見えますが
タイヤ履かせると結構危ないです。


(サボって片側しかホイールとギアつけてない)


ちなみにスパーギアのとめ方は,
このモータは軸が途中まで半月状になっているので


このような形にして,さらに少々圧入になるように作りました。

ちなみにモータマウントは最初下板とその他で分けて,CNCで切削しました。
しかし,マウントの壁が薄く,立てたときにうまく垂直を出せず断念…

↑3Dプリンタってすごいね。

モータマウントはDMMに,
ギアは強そうな織部という素材を扱っている,デジモデに発注しました。
(今は使用素材が変わっているようですね。)

これで機体設計における
ⅰモータを横に並べる
ⅱセンサ回りで悩みたくないのでLEDとセンサは安全安心のTPS601とSFH4550を使用する。
ⅲ斜め走行ができる
が実現できました。やったね。


③回路設計
大体は他のハーフマウスと変わらないですが,特に考えなくてはならないのが
・モータドライバの選定
・ステッパの発熱
の上記二点です。

・モータドライバの選定
ユニポーラ対応の表面実装モータドライバは少ないです。
おそらく以下の2つが候補。

 SI7321M(サンケン電気)
 TB67Sシリーズ(東芝)

SI7321Mの良いところは,ほとんどの人がステッパクラシックで使っているドライバと同じメーカーなので,使い方がわかりやすいこと。
しかし,外付けする電流検出用の抵抗のサイズがかなり大きくなり
(当時選定したときはまさかの6432),
あまりハーフには向きません。
なのでTB67Sシリーズを使った方がおそらく無難です。
TB67Sの製品マップは以下の通りになっています。(左記リンクから抜粋)


私はTB67S149を使ってました。
当時2ch載ってるTB67S158はネットで手に入らなかったのですが,
今はデジキーで販売しているようです

これらのモータドライバは対応電圧10V以上なので,自動的にリポ3セルが決定します。
(昇圧できればそれでもいいんですけど1Aぐらい取れる昇圧ってハーフの面積でできるのでしょうか…?強いひとだれか教えてください。)
また,ロジック電圧も4.75 V~5.25 V なので,5Vラインを用意しましょう。
追記の追記:デジキーの電源電圧4.75~5.25Vになってたので書きましたが,3.3Vでいいような…
   自分の回路に5Vなかったのに気づいて焦りました
   データシートの中にVCC5Vの記述ありますが,
   これは内蔵のレギュレータから出る電圧が5Vということだったはず…
   (これも思い出すまでめちゃくちゃ焦った…)
   現在確認中なのでお待ちください!!!
   Nse先輩よりVCCは「内部レギュレータ電圧モニタ端子」なので
   出力で大丈夫とのことコメント頂きました。ありがとうございました!!!

・モータの発熱
あとはマウントの話のときにも書きましたがこのモーターすごく発熱します。
手で触れないくらい。たぶん鶉の卵なら目玉焼き焼ける。
なのでモータと基板が接しないように,距離をとって,放熱用の穴をあけました。
放熱板つけてもいいかもしれないですね…。

というわけで回路図と配線図はこんな感じ


追記:5Vライン無いですが,モータドライバには5VをVCCとして入れる必要があります。
   完全に回路ミスです(でも動いてたなぜ)。
   モータドライバに5V入れる必要はありませんでした。この回路図で合ってます!
右下あたりにマイクと音声合成素子がいますが,
音声合成,音声認識用につけたやつですねぇ。
結局できてませんし,特に音声合成の方は回路間違ってるので無視してください。
なおこの音声合成回路図は見覚えのある人がいらっしゃるのではないでしょうか,
たりぷろ(他力本願プロジェクト)から流用しました。なつかしい…


こちらは配線図ですが,モータ系とロジックのGNDを分けなかったせいか
センサにノイズが満載でした悲しい…
ちゃんと分けようね。



と,そんなこんなでハーフステッパマウスの外形と基板の完成です。
あとはプログラミングして走らせるだけ!!!ということで
ブログはここまでにします。
みんな,
ステッパでハーフやろうぜ!!!!!!!!!!!!!



さて、明日の記事はhigh_deadさんの「はじめてのエレファンテック」です。
エレファンテックといえば,例のあの基板ですね!!!
わたし,気になります
PR

この記事へのコメント

Name
Title
Mail(非公開)
URL
Color
Comment
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Pass   コメント編集に必要です
 管理人のみ閲覧
Copyright ©  -- おいしいごはんのつくりかた --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by もずねこ / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]